【演奏会予定】2024年9月15日 時之栖deクラシック『時之栖チャペルでショパンを聴こう』三宅麻美 ピアノリサイタル
2024年9月15日〔日〕15時開演
静岡・御殿場 時之栖 御殿場高原教会 桜の礼拝堂
ピアノ 三宅 麻美
ショパン エチュード『エオリアンハープ』、『革命』、『別れの曲』
ノクターン遺作、雨だれの前奏曲、幻想即興曲ほか
ベートーヴェン ピアノソナタ ハ短調『悲愴』
チケットのご予約・お問合せ
時之栖クラシック実行委員会(尾上) 090-9190-4765
2024年9月15日〔日〕15時開演
静岡・御殿場 時之栖 御殿場高原教会 桜の礼拝堂
ピアノ 三宅 麻美
ショパン エチュード『エオリアンハープ』、『革命』、『別れの曲』
ノクターン遺作、雨だれの前奏曲、幻想即興曲ほか
ベートーヴェン ピアノソナタ ハ短調『悲愴』
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時之栖クラシック実行委員会(尾上) 090-9190-4765
昨年12月20日の演奏会「ロマンの花束」第2回のレビューが『音楽の友』3月号に掲載されました。
三宅麻美
ピアノ・リサイタル・シリーズ
第3回浪漫の花束東京藝術大学、ベルリン芸術大学と同大学院、イモラ国際アカデミーに学んだ三宅麻美は、ベートーヴェン・ソナタ・ツィクルス、ショスタコーヴィチ・シリーズなどテーマ性の高いシリーズ公演を成功させて存在感を示してきた。今回はシューベルトにフォーカスし、第1部では《楽興の時》全6曲を独奏、第2部では望月哲也を招いて《美しき水車小屋の娘》を協演した。三宅のソロはシューベルトの即興的気分と歌心をよく反映させたもの。「第2番」では和音の響きの美しさを引きだし、「第4番」では全休止のあとの中間部を細心の注意をもって音楽的に開始した。「第6番」の内面性の表出も共感を誘う。《美しき水車小屋の娘》でもピアノは全開だが、音量のある望月とのバランスは良好だ。〈第1曲〉、若者のはずむ心を表すピアノの前奏に乗り、望月が溌剌と歌いだす。水車小屋を見つけてはりきる若者。そのテンションを鎮める〈第4曲〉。叩きつけるようなピアノ前奏に導かれて燃える恋心が表現された〈第5曲〉、若者の一方通行の思いに歌い手とピアノが同情を寄せた〈第10曲〉と、物語は切なく進む。狩人登場以降の若者の焦燥、嫉妬、敗北感、絶望感の道筋も望月と三宅は手に取るように伝えてくれた。望月訳のテキストは平易かつ詩的。
●萩谷由喜子会場=王子ホール/出演=望月哲也(T)/曲目=シューベルト《楽興の時》D780、《美しき水車小屋の娘》
『音楽の友』2024年4月号より
大学の仕事が早く済んだ昼下がり、前から訪れたいと思っていた五島美術館へ出掛けた。
展示室は右と左にひとつずつ。
外には、武蔵野台地から多摩川への丘陵地を活かした広大な庭園もあるようだ。
展示室1の手前にいきなり、運慶作と伝わる愛染明王坐像(重要文化財)がわりと無造作に置かれてあり、思わず立ち止まる。冠の獅子の表情から土台の蓮作りまで、観入ってしまう。
入ってすぐの『遊鶴図』を描いた橋本雅邦は、横山大観や川合玉堂の師匠で、二羽の鶴が精緻な筆遣いで描かれている。首を伸ばした鶴と折り曲げた鶴どちらも、緻密で写実的な脚の筆遣いに目が行く。
それに比べて羽や体のラインは一筆で描く大胆さ、首に描いた黒と白の塩梅も目を引く。
跡見花蹊(のちに跡見学園を創立した女流画家)の墨絵『茄子に雀』では、薄墨で描かれた茄子の葉先の鋭角さ、筆先のかすれ具合も生々しく、新鮮に感じられる。茄子の実それぞれの角度に遊びがあり、墨の濃淡で艶やそのサイズ感を巧みに描いている。
雀は淡い墨色で描くことで主たる茄子との距離をあらわし、羽と背景を同色にすることで空気との一体感、浮遊感を見事に表現している。
渡辺省寧の『牡丹』は、雪の覆いかぶさる藁の下に鮮やかなピンク色の牡丹が大胆に描かれ、その花弁の濃淡に目が行く。
その下にうずくまるように、前方からの角度で小さく描かれた雀の姿に、季節外れの大雪に凍える様子と、それでも咲き誇る牡丹の生命力を感じる。
洋画を学んだ色彩感覚と、対象への焦点の当て方に技が光る作品。
大橋翠石『猛獅虎の図』では、虎と獅子の対峙するさまを描いているが、虎は前脚を踏ん張って精一杯挑むのに対して、獅子は左前脚が折れていて、ふと虎の存在に気がついた様子。それでも眼孔を光らせて威勢を放っている。
虎の皮膚の茶色に何とも言えないビロードのような質感を与え、獅子に立ち向かう緊張の瞬間を表しており、肌が小刻みに震えている様にも見えてくる。
川合玉堂の『松鷹図』では、まるで印象派のような松の朧げな筆遣いに対して、鷹の存在感たるや、眼と口もと、頭の横ラインに緊張が迸っていて、緊張と弛緩が見事に描かれる。
小杉放庵の『啄木』も面白い。
柏の木が幹の途中で切られて朽ちていて、そこに停まる啄木鳥は、さもがっかりと肩を落としているように見える。洋画を学んだのちに日本画を描くようになっただけあって、油絵のタッチを活かした啄木鳥の塗りに思わず目が行く。
虫食いだらけの葉は枯れていながら色のグラデーションが美しく、幹には大小幾つかのキノコが生えており、大きなものは5色の色を使ってカラフルに、そしてデザイン的に描かれる。
デザインといえば、小林古径の『茄子』はデザイン性に非常に優れていて、葉も花も実も様々な角度から見た姿をポップに描く。
それに対して横山大観の『茄子』は墨絵とはいえ、何もこちらに訴えてこないのが不思議だ。
そのほか、前田青邨の幻想的な『紅葉』や、村上華岳の味わいのある『野鳥』、奥村土牛の『栗鼠』の愛らしい横顔と柘榴の紅も印象的だった。
展示室2では特別展示として古文書が展示されており、後醍醐天皇、藤原為定、足利義満の詠んだ和歌もあって興味深かった。
2024年10月23日〔水〕19時開演
東京銀座・ヤマハコンサートサロン
ヴァイオリン 横山奈加子
ピアノ 三宅 麻美
モーツァルト ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調 KV 379
ブラームス ピアノのためのソナタ第2番 イ長調 Op. 100
スメタナ ピアノ三重奏曲 ト短調 Op. 15
チェロ:印田陽介
チケットのご予約・お問合せ
ヤマハ銀座店ピアノフロア 03-3572-3132
Boris Petrushansky Piano Recital
Yamaha hall Ginza
Schumann & Mussorgsky
始まった瞬間からホール全体を揺るがすような隅々まで飽和する響きに圧倒される。それでいて決して破綻することのない豊かな響き。
6月で75歳になられるとは思えない、全く衰えない恩師の強靭な生命力を全身で浴びて、いま生きていることを実感する。
楽曲への様々な角度からのアプローチ、分析力、打鍵やペダリング、フレージング等に驚かされ、常に進化し続けるその探究心にあらためて感服。
先生が生きていてくれて、こうして全てを我々に届けてくれることに只々感謝🙏
Grazie maestro per la sua vitalita travolgente!
@武蔵野市民文化会館
アリス・アデール〈ピアノ〉
バッハ 《フーガの技法》
『フレンチ・プログラム』セヴラック、ドビュッシー、ラヴェル、フィリップ・エルサン
春の陽気が続いた先週、2日に渡って78歳にして初来日のフランス女流ピアニスト アリス・アデールを聴いた。
初日は《フーガの技法》。
譜面台を立てて楽譜を置き、1曲ずつ大きな譜面をめくっていく。まず背筋がピンと伸びて姿勢が非常に良い。約100分間休憩なしだが、ピアノの横に台を置き、途中3、4回口に水を含ませながら演奏していた。
厳かな面持ちで静かにそれぞれの主題を始めていく姿はまるで神にその身を捧げる修道女のようで、舞台の背後に大きなパイプオルガンがあるせいか、教会でオルガンを聴いているような錯覚に陥る。頂点に向かってポリフォニーが入り組んでくると各々の声部の絡む様がはっきり聴き取れず彫りが浅くなってしまい、バッハならではの大伽藍が現れてこないのが残念。アンコールの小品になった途端に音色に色彩と潤いが倍増したので、5日後のフレンチ・プログラムに期待する。
冒頭のセヴラックの小品では、先日のフーガの技法とは異なり、思い切りの良い骨太な音楽を聴かせてくれる。次はドビュッシーの練習曲集から3曲。’対比音のための’のように音楽が多層構造になってくると、その弾き分けや打鍵の繊細さは今ひとつだが、’アルペジオのための’では即興的で軽妙なリズム取りに長年培ってきた感覚的な巧さを発揮し、ラヴェルの”鏡”からの3曲ではそれぞれの場面に合わせた音色造りや響きの豊潤さが見事だった。
後半は彼女に捧げられたというフィリップ・エルサンの《エフェメール》を楽譜とともに演奏。儚さというタイトルの如く24の小曲からなる曲集で、日本の俳句(主に松尾芭蕉)から得たインスピレーションがメシアンに似た和声を用いて書かれているのだが、アデールはまるでスケッチをするかのように、色合いを大胆に音で描いていく。フレージングなどの構築性があまり必要ないからだろうか、演奏は一層溌溂としていて、確信に満ちた、生きた音を紡いでいた。
@東京オペラシティ
ミハイル・プレトニョフ指揮 東京フィルハーモニー管弦楽団
シベリウス 組曲《カレリア》、グリーグ ピアノ協奏曲、シベリウス 交響曲第2番
プレトニョフ&東フィルの北欧プログラムを聴きにオペラシティへ。
ベルリン留学時代は良くフィルハーモニー舞台後方の席で指揮者の表情や動きを観察したが、オペラシティではおそらく初めての後方席。思ったより音響は悪くなく、一列しかない席のため、オーケストラの一員になったような気になれる。団員の方々の熱の入りようも非常に良く伝わってくる。数ヶ月前にサントリーホールで聴いたマケラ&オスロフィルのシベリウスと比べて、明るさと暗さの移行、共存がより自然に感じられ、オーケストラの一体感というよりそれぞれのパートを巧みに活かした立体感のある音楽を楽しんだ。
『やまとで♪クラシック2024』
~ピアノトリオの宝石箱~
2024年5月11日〔土〕19時開演
大和市文化創造拠点シリウス サブホール
ヴァイオリン 片野 可八子
チェロ 三戸 明美
ピアノ 三宅 麻美
ハイドン ピアノ三重奏曲《ジプシー風》
ベートーヴェン ピアノ三重奏曲《大公》
ドヴォルザーク ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》
チャイコフスキー ピアノ三重奏曲《偉大な芸術家の思い出に》
ほか
チケットのご予約・お問合せ
クラシックネットワーク 046-293-7315 yamato@classicus.jp
『Sound Dream in 港北 Vol. 1』
2024年3月30日〔土〕13時30分開演
横浜市港北区民文化センター ミズキーホール
ヨハン・シュトラウス2世 ワルツ《春の声》
メンデルスゾーン 2本のクラリネットのための演奏会用小品第2番
(クラリネット 武田忠善、バセット・ホルン 山崎泰子、ピアノ 三宅麻美)
カッチーニ アヴェ・マリア
モーツァルト クラリネット五重奏曲 第1楽章
サン=サーンス 《動物の謝肉祭》(ピアノ 三宅麻美)
ミズキー室内オーケストラ ほか
『YAO管弦楽団 第20回定期演奏会』
2024年1月14日〔日〕13時30分開演
横浜みなとみらいホール 大ホール
ヨハン・シュトラウス 喜歌劇《こうもり》序曲
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番(ソリスト 三宅麻美)
ブラームス 交響曲第2番
鈴木衛(指揮)YAO管弦楽団