【コンサート覚書き】ミシェル・プラッソン ラスト・コンサート
Michel Plasson Japan Last Concert “Au Revoir!”
Tokyo Opera City Concert Hall Takemitsu memorial
Tokyo philharmonic orchestra / Nikikai Chorus Group
お盆真っ只中の昨日、ミシェル・プラッソンのラスト・コンサートを聴きにオペラシティへ。
ラヴェル/マ・メール・ロワ、ダフニスとクロエ第2組曲とフォーレ/レクイエムというフレンチプログラム。(オーケストラは東京フィルハーモニー交響楽団、合唱は二期会合唱団)
御歳90のプラッソンは歩くのにも時間をかけての登場だが、いざ指揮を始めると拍取りも潔く、ラヴェル独自の沸き立つようなパッションの表現や、響きの燻りから調和への見事な移行、場面転換のタイミングの妙など、これまで培われたものやご自身の情熱・拘りの全てが注ぎ込まれた演奏に思わず聴き入った。
かつて大学の授業で歌ったことのある懐かしいレクイエムは、ソリストの歌唱がオペラ的過ぎて少々気にはなったけれど、背面のパイプオルガンも含めハコ全体が鳴り響く様は圧巻。考えてみたらこのホールでオルガンを聴くのは初めてかもしれない。
アンコールのラシーヌ雅歌を振り終えた直後に、思わずプラッソンが祈るように手を組んだその姿は胸を打ち、今後忘れることは無いと思う。