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【アート覚書き】畠山記念館の抱一

2016年5月31日 by admin

畠山記念館の抱一
〜光琳とその後継者たち〜
Hatakeyama Memorial Museum of Fine Art in Tokyo

今日は仕事が早く終わり、畠山記念館へ。
瀟洒なマンションや邸宅が多い白金台の一角に、緑深い庭園に囲まれた美術館がある。荏原製作所の創業者による日本美術のコレクションを展示する記念館で、苑内にはお茶室も点在している。モミジの木が生い茂り、秋の紅葉の季節も良さそうだ。

今回のお目当ては一枚の酒井抱一の画。
その並びにある、俵屋宗達の「蓮池水禽図」はまるで抽象画のようで、京博にある国宝指定の同名の図にくらべると墨の濃淡や水鳥の動き感が劣るのだろうが、それでも迫力があり、背景との境目をぼかしたたらし込み技法と、大胆な曲線のボリューム感、デフォルメ感に圧倒される。

そして抱一の「水草蜻蛉図」はその宗達からの墨絵の伝統を受け継ぎつつも、菖蒲の花の濃い青や葉の透け感のある緑、蓮の花やガマの穂先にほのかな黄色を見事に配置して、細部に渡って隅々まで手入れの行き届いた繊細な筆使いで、これまた彼の他の作品同様デザイン性が非常に素晴らしい。
葉の直線と曲線の対比、向こうにあるガマの穂のラインで空間に広がりを持たせ、左端の菖蒲にさり気なくトンボを止まらせて、奥には丘と木々まで見据える。一枚の画に、観るものを飽きさせない心憎い演出が施され、畳に正座して、または立ち上がって近づいてとずっと眺めていられた。

この絵も実際は写真のような3枚連作の左部分で、他にも「十二ヶ月花鳥図」がコレクションにあるようだ。抱一生誕250年だった5年前にはそれらが公開されたようだけれど、見逃した人のために再び一挙公開してくれることを切に願う、、、

見終わってもまだ陽が高いのはこの季節ならではで、嬉しいですね。

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〔facebookパーソナルページより転載〕

 

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