第23回 よこはまマリンコンサート

2014年7月20日(日) 第23回 よこはまマリンコンサート 「音でめぐるヨーロッパ」

横浜 みなとみらいホール小ホール

昼の公演 午後2時開演 ≪フランスとスペイン≫

物集女純子(ヴァイオリン)と共演

ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ

ショスタコーヴィチ・シリーズ vol.6

 

2014年7月10日(木)

三宅麻美 ショスタコーヴィチ・シリーズ vol.6

アンドレイ・コロベイニコフとのピアノ・デュオ

トッパンホール 午後7時開演

出演 三宅 麻美(Pf.) アンドレイ・コロベイニコフ(Pf.)

プログラム  ショスタコーヴィチ :  交響曲 第9番 作品70

(作曲者自身の編曲による4手連弾版)

2台のピアノのためのコンチェルティーノ作品94

2台のピアノのための組曲 嬰ヘ短調 作品6

チケット  全自由席 一般 5000円  学生 3000円

トッパンホールチケットセンター  03-5840-2222

問い合わせ デュオジャパン 03-5428-0571  http://www.duojapan.com

『ぶらあぼ』2014年7月号インタビュー記事

『ぶらあぼ』2014年7月号に「ショスタコーヴィチ・シリーズ Vol. 6」のインタビュー記事が掲載されました。

三宅麻美&アンドレイ・コロベイニコフ ピアノ・デュオ

文:笹田和人

4手連弾で聴くショスタコ・サウンド

東京芸大からベルリン芸大に学び、オーケストラとの共演や国際コンクールでの入賞など欧州での実績を重ねたピアノの三宅麻美。ベルリン芸大大学院を修了して帰国後も、精力的な活動を展開する彼女は、2006年の生誕100年を機に「ショスタコーヴィチ・シリーズをスタートさせた。これまでに5回を開催し、「ショスタコーヴィチの音が、血となり肉となった感覚がある」と振り返る。
今回はロシアの俊英ピアニスト、アンドレイ・コロベイニコフを迎えて。実は、2年も前から熱望し、ようやく共演が叶った三宅は「非常に嬉しく、興奮しています」。まずは、作曲家自身の編曲による4手連弾版の「交響曲第9番」を。「ピアニストにとって、加わりたくても不可能なオーケストラ作品を演奏できるのは、大きな喜び」と期待を膨らませる。そして、インパクトに満ちた「コンチェルティーノ」や、若き作曲家が急逝した父親への哀惜の気持ちを込めた「組曲 嬰へ短調」を2台ピアノで披露2人の名手による“音の会話を楽しみたい。

 

『音楽現代』2014年7月号

 

──今までのシリーズを振り返っての感想をお聞かせください。
三宅 これまで、ピアノ曲と室内楽を組み合わせたプログラムを5回組みましたが、ショスタコーヴィチ没後50年の2025年までは続けたいと思っており、大体のプランは頭の中に出来ています。前回のシリーズ第5回では荒井英治さんをお迎えし、これまでにない境地に連れて行っていただけた気がしました。5回を終えたことで、また2年前にはロシアのオーケストラとコンチェルト第1番を協演したことも大きいですが、ショスタコーヴィチの音が血となり肉となるといいますか、身体の一部になったような、そんな感覚があります。
──今回のピアノ・デュオについての経緯や期待などはいかがでしょう?
三宅 シリーズ第6回では、ずば抜けた能力を持った、素晴らしいロシアのピアニスト アンドレイ・コロベイニコフさんと共演できることになり、非常に嬉しく、興奮しています。彼は世界中での音楽活動の他にも法科大学で法律を学び、司法試験にまで合格していたり、詩も書く、エスペラント語も話すなど多才な方です。彼もショスタコーヴィチ好きでCDも出しており、2年前に交渉した際もすぐにやりたいと言ってくれていたのですが、なかなかタイミングが合わず、今回彼の来日中に急遽実現することになりました。
──プログラムの聴きどころとそれに対する想いを教えてください。
三宅 まず交響曲第9番の4手連弾版は、滅多に演奏されることのないものだと思いますので、貴重な機会です。発表された当時、周囲の期待をわざと裏切ったと問題になったこの交響曲は、軽快でシニカル、機知に富んだ作品で、当時公開の場でショスタコーヴィチとリヒテルのピアノでも演奏されたそうです。ピアニストにとって、加わりたくても不可能なオーケストラ作品を演奏できることは、大きな喜びです。そして2台ピアノのための組曲は、ショスタコーヴィチがまだ16歳の学生だった頃、急逝した父親への追悼の意を込めて作曲されました。比較的親しみやすい初期の作品なので、初めてショスタコーヴィチを聴く方にも楽しんでいただけることと思います。コンチェルティーノは中では
知られた曲ですが、交響曲第10番と同じ年に書かれた、インパクトと求心力のある名作です。素晴らしいピアニストをお迎えしてのデュオとなりますので、ぜひ多くの方にお聴きいただき、ショスタコーヴィチの世界を体感していただけたら嬉しいです。
曲目=ショスタコーヴィチ/交響曲第9番作品70(作曲者自身の編曲による4手連弾版)、2台のピアノのためのコンチェルティーノ作品94、2台のピアノのための組曲嬰へ短調作品6
7/10・19時、トッパンホール デュオジャパン